2017/03/04 更新
音楽とルーツ
iPhoneを手にするようになり、音楽が更に身近になった。
ふと思い出した歌、曲、歌手を検索することで瞬時に聞きたい曲を聴ける。
最近は80年代、90年代の曲を好んで聴いている。
その時代を過ごした空気感までよみがえる。
不思議なことに、どんな空気の匂いだったかも思い出す。
94年地元で「ウッド・ストック」 という10坪程のレストランバーを開いた。
夕方5時 に開店して、深夜2時、時には明け方まで営業していた。
海沿いの田舎街で、子供のころから育った街、幼馴染みもよく顔を出してくれた。
20代前半での開業は「不安定」の一言だろう。
コントロールできない毎日を苛立っていたし、反面、転げる程笑えることもあった。
店には、同じくこの街で育った「KATZE」中村敦さんが、よくお仲間と来店してくださった。
当時、有名な方が来店してもらえることが本当に嬉しくて、あまりにも喜び過ぎて、記憶に残る出来事が少ない。
本当に自身の記憶装置を残念に思う。
印象に残る出来事を一つ、ゴールデンレトリバー(誰かの飼い犬)と正面から向き合って、犬の喜びと同じように語り掛けて笑い、そして撫でている様子だろう。
真直ぐに、そして正直な表現、ありのままの方だなとうらやましく思い、また、こんな人になりたいな。
そんなことを考えていた。
「KATZE」の曲をiTunesで検索して聴いていると思い出すのです。
Wikipediaで調べてみますと、中村敦さん当時26歳・27歳、バランスのとれた言葉遣いと物腰は40代、50代の風格があり、かなり年上と誤解していました。
実は、現在の私が人間へ対する関わりのルーツとなってる。
中村敦さんは、有名になったからといって、偉ぶらない態度、レトリバーでも私に対しても同じ眼差しで真直ぐに笑顔を見せる。
誰にでも同じく関わることは、自身に対して正直でなければならないし、私自身、現在この場に置かせていただいている以上、そう在りたいと強く心に決めている。
私がこうしてお仕事を続けていられるのも、この出会いがあったからなのでしょう。
本当に「ラッキー」でありました。
感謝はこの10年続けています。
中村敦さんは、現在も歌手として活動され、ご活躍されている。
どんなに広いホールでも最後列、一番端に座る人の胸にもしっかり届く歌声をみなさんも是非どうぞ。
私もこっそりとコンサートへ出かけてみようと希望しています。