2017/12/01 更新

ゆたかなビレッジ日記帳 12月1日

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12月を過ぎると「さて今年は何か残せたかな?」しみじみ振り返ると一つぐらいあるかな。しばらく考えて最初に気が付いたことを紹介いたしますと、外国人雇用でしょうか。夏の真っ盛りの朝、ネパールから来日している青年が「仕事を探している」そう笑顔でデイサービスへやってきた。スマートフォンの翻訳アプリと野生の感覚で会話をすすめると「私の奥さんが仕事したい」互いにやっとの思いでたどり着いた結論だった。青年はコックさん、奥さんも一緒に来日していて、一日家にいてもしょうがないので、短時間でお仕事をしたいとの要望であった。
奥さんは同じく笑顔のいい方で機転も利いていて、直ぐに職場に慣れていった。同僚スタッフも簡単な英語で会話していたし、ご利用者様も受け入れは抵抗することはなかったと思う。多様性という言葉が様々な場所で議論されている近頃を象徴する様な出来事が、ゆたかなビレッジでも起きていたのである。残念なことに先週突然、ネパールへ帰ると告げられて「さよなら」は言えたものの、これからケアの中心へと関わっていただこうと考えていた矢先、こちらのスタッフのショックは大きかった。また会おうと互いに声をかけ、前向きに生きていれば、またいつか出会える機会もあると信じよう。もう一つある「最年少スタッフの成長」こちらも忘れられない出来事だ。最年少スタッフは介護未経験者、もち前の活発さ、賢さもあって入職当初からベテランの雰囲気をもつ有望な人材である。介護の仕事以外でもしっかりと実力実行で生きていけるタイプである。これはもう介護業界に留まっていただくことが我々の課題である。そんなある朝「初任者研修を受講したい」との申し出がった。内心「やったぞー」と小躍りしながらも表向きは冷静さを演じながら、大慌てで受講申し込み先を探し、結果本人が自身で受講申し込みまでする気合の入りようで、頼もしく、うれしく、生きててよかった。笑 こちらも先週無事に修了されたとの報告を受けている。今年も様々な人々が集まり、様々な形へ変化していくことを求められるゆたかなビレッジの介護現場であった。そして2018年も人々の能力を引き出す場所であり続けたいし、またその能力を発揮できる場所でありたいと願います。他者を知ることから始まり、他者を受け入れていくことからスタートした「ゆたかなビレッジ」も9期目を迎えさせていただき、新しい社会の価値観へマッチできるよう触覚を鋭敏に研ぎ澄ませて介護を提供いたします。最後に今年も暖かいご支援ありがとうございました。来年もご指導の程宜しくお願い致します。
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